私がチャイルドマインダーを目指すきっかけから、実際の保育の場での体験を、詳しいエピソードを交えてご紹介します。

チャイルドマインダーになりたいと思った理由

私がチャイルドマインダーになりたいと思ったのは、保育所で働いた経験からでした。保育所で働いた最初の年は、自分のやりたかった保育の仕事に就いている喜びでいっぱいでしたし、実際に子どもと接していて分からない事が多く、毎日覚える事だらけで必死でした。

数年経って仕事も覚えてきた頃、集団保育に疑問を感じるようになりました。国が定めた保育施設の保育士配置基準は、
・0歳児       3人に職員1人
・1歳児、2歳児    6人に1人
・3歳児 20人に1人
・4歳児、5歳児 30人に1人
です。

もちろんこれは最低基準であり、余裕のある施設は基準以上に職員を配置していますが、保育士不足の為に募集しても集まらないなど、最低基準のままで運営している所も多いです。

まったく子どもと接する機会が無い方も、少し想像してみれば分かると思いますが、これは大変な仕事です。0歳や1歳は膀胱の機能が発達していない為にオムツ替えをこまめに行いますし、食事や着替えも1人では上手く出来ません。

言葉が出てきている子もいるかもしれませんが、言葉で充分なコミュニケーションを取れるのはまだ先です。そんな子達が集まれば、遊んでいる時でも子ども同士でおもちゃの取り合いや噛みつき、ひっかきなども起こりますし、歩行が不安定な子は1人で転倒するなどケガの恐れもあります。

それを1人で3人もしくは6人を保育しなくてはならないので、予想外の事が起こりますし、なかなか一人ひとりとじっくり向き合えないという実態があります。

子どもはたくましいもので、毎日生活しているうちに集団生活の流れを覚えていくのですが、集団の中では不安定な子もいます。その子の要求をくみ取って、その子のしたいようにさせてあげたいけれど、1人の子どもだけにかまっていて、他の子を放っておくわけにもいかず、結局はその子に我慢をさせてしまう事が多くなってしまっていました。

「職員1人に対しての子どもの人数がもっと少なければ、この子にこのような思いをさせなくて済むのに。」という思いが増していき、歯がゆい思いをしながら保育所で仕事をしていました。

そして少人数保育について調べているうちに、チャイルドマインダーの存在を知りました。少人数保育施設で働く事も考えたのですが、自分が考えた保育内容や保育環境で、じっくり子どもと関る事の出来るチャイルドマインダーになりたいと思ったのです。

やっぱり在宅!私の働き方

訪問型か在宅型か、どちらが自分のしたい保育かと考えました。訪問型では保護者のお宅で保育を行うため、自分で保育環境を設定しづらいですし、他人のお宅という事で、気が引けてしまう部分がありました。また、通勤時間がかかる事や、一日に預かれる子どもの数が制限されてしまう事もあり、在宅型を選びました。

在宅型では自分の家で保育が出来る為、通勤時間はありません。1日に3人まで預る事も出来ます。

保育室を自分で作った飾りなどでデコレーションして季節を感じられるようにし、玩具も定期的に入れ替えるなど、自分なりに工夫して環境を設定出来る所も在宅型の良さです。

私が感じるチャイルドマインダーの楽しさ

楽しさ

子どもと関わる仕事すべてで言える事ですが、元気で素直な子どもと接する事で、自分も元気をもらえます。初めは人見知りで不安そうに接してきていた子どもが、1ヵ月もすると笑顔で過ごせるようになり、自分から近寄って抱っこをせがんできてくれるなど、とても癒されます。

また、まだつかまり立ちしか出来ない赤ちゃんが、自分の方へ近づこうとして一歩踏み出し、次第に歩数が増えていく様子を見られたり、単語しか話せなかった子が自分の言葉を真似して2語文を話せるようになったりと、子どもの成長を手助け出来たと実感出来た時には、なんとも言えない喜びがあります。

デメリットなし

デメリットはあまり浮かばないのですが、強いて言うなら、仕事上で出会う人が少ない事でしょうか。他の仕事だと会社内、取引先などで多くの人と知り合う事が出来るかもしれませんが、チャイルドマインダーが出会えるのは子どもとその保護者だけです。

同じ境遇のチャイルドマインダーと仕事時間外に交流し意見交換をする事もありますが、仕事の時間には自分と子どもだけですので、誰かと会話しないと落ち着かない人には向いてない仕事かもしれませんね。

私が子供を預かる上で気をつけている事

クレームになりそうな事

保護者からのクレームにつながりそうな事には、特に気をつけています。

例えば、子どもの体調が悪くなった、ケガをした時の対応は、事前に保護者に確認を取っておく事が欠かせません。自分の対応が悪くて子どもの状態を悪化させてしまう事、保護者への連絡が遅くなってしまう事は避けなければなりません。

また、登園時に保護者と一緒に子どもの体をよく確認し、傷や湿疹など変わった事がないか、共通認識を持つ事も必要です。朝からすり傷があったのに保護者が気づいていなければ、預けている間にケガをさせられたと思われてしまいます。

このような事が続くと、保護者は不信感を抱き、次回から利用してくれなくなるかもしれません。

教育方針を保護者と添わせる

子どもの教育面に関しても、保護者とよく話し合い、同じ方向性で子どもに接していく事を心がけています。

子どもがいけない事をしてしまった時にどのように接するか、保護者によって考え方が違います。子どもは興味の向くままに行動し、大人にとって良くない行動を取ってしまう事もあります。その行動のどこまでを許容し、どこからはいけない事とするかも、保護者によって色々な考え方があります。

例えば、子どもが戸棚の扉を開け閉めして遊んでいるのを見たら、どうしますか。戸棚はおもちゃではないから、遊ばせたくないと思う人もいます。開け閉めしている間に扉に指を挟んでしまうかもしれないから、止めさせたいと思う人がいます。しかし、子どもは自分で開け閉め出来るようになった事が嬉しくてやっているのだから、子どもの自由にさせてあげたいと思う人もいます

もし確認せずに自分の価値観だけで保育をしてしまうと、同じ行動を取っているのに家庭では叱られず、チャイルドマインダーには叱られてしまうとなっては、子どもが混乱してしまいます。その都度保護者と話し合って確認し、同じ方向性で保育する事で、子どもも混乱せずに活動する事が出来るのです。

これからの私の将来の夢

まだチャイルドマインダーを始めたばかりで固定の利用者が少ないのですが、この人には安心して預けられると思って頂けるチャイルドマインダーになりたいです。そして、現在の日本社会では「保育といえば保育所」という認識があると思いますが、「保育といえばチャイルドマインダー」という認識になるよう、チャイルドマインダーの存在とその素晴らしさを広める活動も行っていきたいと思います。