「産後うつ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。産後うつは、出産後の母親の1割がなると言われています。症状がひどくなると、赤ちゃんと一緒に無理心中してしまったり、虐待を起こしたりしてしまいます。

その事態の深刻さから、厚生労働省は平成29年度から、健診費用の助成の為の予算7億円を設けています。出産した人、これから出産する人、もしくは男性であっても、多くの母親が苦しむ産後うつについて知って頂きたいと思います。

産後うつの症状

出産してすぐではなく、数週間後から3カ月頃までに起きやすい、抑うつ状態になる病気です。病気でないマタニティ・ブルースは一過性ですが、その状態が1カ月以上続くと産後うつが疑われます。

症状としては、うつ病の一般的な症状と同じで、気分の落ち込み、不安感、パートナーへの苛立ち、不眠、食欲不振などです。また、子どもが可愛いと思えない、育児に神経質になる、母親としての自信がない、自分が無力に感じる、などと思ってしまうようです。

精神症状だけでなく、頭痛、だるさなどの身体症状も現れます。

産後うつになるのは決して、その人が母親としてダメだという事ではありません。病気ですので、母親自身にもどうする事も出来ないのです。家族や友人などに助けを求めるか、精神科医や心療内科を受診する必要があります。早期治療を行えば、回復も早いと言われています。

産後クライシスとは

「クライシス」とは危機、崩壊を意味します。産後クライシスは、産後2年以内に夫婦間の愛情が著しく冷めてしまう現象です。厚生労働省が行っている母子世帯等調査によると、離婚した世帯の3割が、産後2年以内に離婚しています。

慣れない育児に疲れているであろう妻を気遣い、家にいる時は率先して家事や育児をしているのに、なぜか怒られてしまう・・・。

産後、母親は苦労していますが、父親もまた、そんな妻の変化に苦労しているのです。出産をきっかけに夫婦の関係が変化するのは自然なことですが、そこで関係を修復できずに離婚に至ってしまうのが、離婚クライシスです。

産後うつの原因と解消法

原因はまだはっきりと分かっていません。しかし、出産という大きな仕事をこなした体の中では子宮が収縮したり、母乳を作り始めたりと、回復する間もなく母親の体へと変化していくので、ホルモンバランスも乱れています。

また、体の中が変化しているだけでなく、赤ちゃんが頻繁に泣くために睡眠不足にもなります。そんな大変な状況の中で、もし家族の手助けが得られない家庭環境だとしたら、どうでしょう?
 
また、パートナーの協力が得られたとしても、パートナーが育児に参加するのは、仕事に行っていない間だけです。それに比べて母親の育児は四六時中続き、休みはありません。

母親自身が自分の心身の不調を「おかしい」と感じて誰かに相談すれば、うつの深刻化を防げますが、ネガティブな感情はなかなか相談しにくいものです。母親が自分のつらい思いを1人で抱えた結果、産後うつになってしまうのです。

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産後クライシスの原因と対策

産後うつの女性

産後うつの原因で述べたように、母親は産後からずっと子どもの世話をしていて、休む時間はありません。一方、父親は育児に参加してくれたとしても、それは仕事の時間以外だけです。

育児へ関わる時間が多い母親が、産後から急速に「母親」へと変化していくのに対して、育児へほとんど関われない父親は、なかなか「父親」になりきれず、産前と同じように過ごしてしまったり、どのように育児を助けたりしたら良いか分からずオロオロしてしまったり、妻が「母親」になってしまった事に戸惑いを感じたりするのです。

その母親と父親の温度差が、主に産後クライシスの原因となっているように思います。

産後によく聞かれる、妻から夫への不満として、次のようなものがあります。

・子どもが寝てから帰宅するが、玄関のドアの開閉音などに注意してくれず、物音で子どもを起こしてしまうので止めてほしい。
・少し育児に参加したくらいで、「ちゃんと俺も子育てしている」などと言われると、イライラしてしまう。
・オムツ替えを頼んでも、ウンチが出ているとやってくれない。
・育児をやっていると家事が満足に出来ないが、その事で文句を言われてしまう。
・家事を手伝ってくれるが、やり方が雑なので、ストレスに感じる。

これらも、母親と父親の温度差が原因となっています。いずれにしても、お互いに不満に思っていることはその都度話し、ストレスを溜めこまないようにすることが大切です。

話し合いさえ出来れば、お互いに納得できる解決策が見つかるはずです。

現在の日本では、制度としては育児休暇があり取得が奨励されてはいるものの、現実的に育児休暇を取る事は難しいです。

昔と違って核家族も増え、近所づきあいも希薄化しているため、母子が孤立してしまわないように、社会全体で子育てを支える体制づくりが必要です。

無料の電話相談や、子どもの定期健診もありますので、悩んでいる方は勇気を出して相談しましょう。

母子家庭、父子家庭も珍しくはなくなりましたが、出来ることなら両親が仲良く子育てに参加することが望ましいです。出産が夫婦の仲を悪くするきっかけになってしまうのでなく、夫婦で困難や衝突を乗り越え、絆をより強くするきっかけになってほしいと思います

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